事件は2024年4月、アユタヤ県バンパイン郡で起きた。スラチャイ容疑者(36歳、通称バード)は、別れた元交際相手の女性の車に合鍵を使って忍び込み、車内で復縁を迫った。女性が拒否すると口論になり、住宅地の入口で女性が助けを求めようと車を停めた瞬間、容疑者は女性の頭をつかんで車に引き戻し、あらかじめバッグに用意していた酸を浴びせた。
女性は頭部、耳、顔、首、胸、背中、両腕、両脚に3度の熱傷を負った。皮膚の真皮層にまで達する重傷で、毛細血管の一部も損傷した。
犯行後、スラチャイ容疑者は逃走。2024年4月13日にアユタヤ地方裁判所から「故意に身体を傷害し重傷を負わせた」容疑で逮捕状が出されたが、約2年間にわたって所在不明のままだった。
警察が容疑者の足取りを追った結果、ナコンルアン郡バンプラクルー地区の建設現場に潜伏していることが判明し、4月3日に身柄を確保した。容疑者は当初、全面的に容疑を認め、酸を事前に準備していたことも認めた。別の管轄では文書偽造と窃盗でも指名手配されている。
酸を使った暴力は東南アジアで散発的に報告されており、被害者の人生を一変させる深刻な犯罪だ。計画的に酸を持参していた点からも、この事件の悪質さは際立っている。