タイの徴兵検査初日、ノンタブリー県サイノイ郡で志願者が定員52名を全て埋め、赤札・黒札のくじ引きが行われないという異例の事態となった。
タイでは21歳の男子に兵役義務があり、毎年4月1〜12日に徴兵検査が行われる。志願者で定員が埋まらない場合、残りの対象者が赤札(入隊)か黒札(免除)のくじを引く。このくじ引きは毎年テレビ中継されるほどの国民的イベントで、赤札を引いた若者が寺で全裸ダッシュする姿も名物だ。
4月1日、セントラルウエストゲートで実施されたサイノイ郡の徴兵検査では、対象者685名のうち52名が志願し、定員が100%充足された。くじ引きは不要となり、志願しなかった残りの633名は免除証明書を受け取った。
陸軍報道官のウィンタイ・スワーリー少将は「志願者で定員が初日に埋まったのは、若者の国防意識の高まりを示している」とコメントした。
2024年にも複数の地区で志願者だけで定員が満たされ、くじ引きが不要になったケースが報告されている。ノンタブリー県パーククレット郡、チョンブリー県コーシーチャン郡、ソンクラー県ナータウィー郡などだ。背景には兵役中の待遇改善や除隊後の就職支援プログラムの整備がある。一方で「経済的に困窮した若者が給与目当てで志願しているだけ」との指摘もある。
タイの徴兵検査は4月12日まで続く。全国的に志願率がどこまで上がるかが注目される。