オンライン詐欺対策センター(ACSC)が4月2日、バンコク市内の高級コンドミニアム2か所を急襲し、詐欺に使われていたSIMボックス8台を押収した。台湾人の資金提供者がタイ人を雇い、部屋を賃貸させて設置していた。
SIMボックスとは、大量のSIMカードを装着して同時に多数の電話回線を運用できる装置だ。詐欺グループはこれを使って、海外からの詐欺電話をタイの国内番号に偽装し、被害者の警戒心を解く手口に利用していた。
捜査によると、犯行グループは検知を逃れるため巧妙な手法を用いていた。設置場所を全国各地に分散させ、1か所あたり1時間だけ稼働させてから別の場所に切り替えるローテーション方式を採用。当局の追跡を困難にしていた。
タイ国家警察のタナー副長官が指揮する作戦の一環で、ACSC、鑑識局、捜査局の合同チームが摘発にあたった。高級コンドミニアムという目立たない場所を拠点に選ぶことで、近隣住民の疑いを避けていたとみられる。
国際的な詐欺シンジケートがタイの通信インフラを悪用するケースは増加しており、SIMボックスの摘発件数も年々増えている。当局は台湾人資金提供者の背後関係も含めて捜査を続けている。