プーケット県のター・チン運河河口付近で2026年4月1日、観光船の乗組員2人がゴミを海に投棄する瞬間が撮影され、SNSに投稿された。写真を見た市民からの通報を受け、当局が調査に乗り出した。
目撃された投棄の現場
写真には、ラッサダー地区の船上から2人の男性が廃棄物らしきものを海中に投げ込む様子が写っていた。投棄されたのは主にビニール袋や食品ゴミとみられ、4枚の写真が撮影された。写真を撮影したのは別の船の乗客とみられ、Facebookに投稿されたことで情報が広まった。
海洋汚染への深刻な影響
プーケット近海はダイビングスポットとして国際的に知られており、観光船が日常的に往来する。観光船からの廃棄物投棄は生態系への悪影響が大きく、タイ全体の観光イメージにも関わる問題だ。
タイ政府は2020年代に入って海洋保護区の拡大や廃棄物規制の強化を進めてきた。プーケット沖のサンゴ礁は過去20年で大きなダメージを受けており、観光客の増加とゴミ問題が追い打ちをかけている。
法的責任
タイの海洋・海岸資源管理法(2015年)では、公海・沿岸海域への廃棄物投棄に罰則が定められている。観光船の免許取消や、乗組員・船長個人への罰金・禁錮が適用される場合がある。
プーケット市当局と海事局(Marine Department)が連携して調査を進めており、当該船の特定と乗組員の確認が行われた。タイ当局は観光業界における廃棄物管理の徹底を求める通達を関係各所に出しており、繰り返し発生する問題への対応として、違反摘発の強化が進められている。
プーケットの観光と環境保護
プーケット島には年間約1,000万人(コロナ前水準)が訪れ、マリンスポーツや離島クルーズが主要な観光コンテンツとなっている。しかし観光客が増えるほど海洋環境への負荷も高まる。
地元の環境NGOはビーチクリーン活動を定期的に実施しているが、船上からの投棄は陸からでは発見が難しいため、市民の目撃情報と通報が重要な役割を果たす。今回のケースも市民の監視行動が当局の動きにつながった。