タイのシーハサック外相が3月28日、ホルムズ海峡付近で座礁したタイ貨物船「マユリー・ナーリー」の乗組員3人の安否がいまだ確認できていないと明らかにした。イラン側は船に到達したものの、3人の生存状況は不明のままだ。
シーハサック外相は官邸での記者会見で「イラン側に全面的な協力を要請し続けている」と述べた。在タイのイラン大使に公式書簡を送付したほか、イラン外相にも直接連絡を取っているという。
マユリー・ナーリーはホルムズ海峡を通過中に攻撃を受け、イランのゲシュム島付近で座礁した。乗組員のうちタイ人3人の消息が途絶えている。中東の軍事衝突が激化するなか、民間の貨物船と船員が紛争に巻き込まれた深刻な事案だ。
タイ人がホルムズ海峡の紛争に直接巻き込まれたケースは初めてとみられる。外相の発言からは、イラン側との連絡は取れているものの、現地の状況が混乱しており3人の安否確認が進んでいないことがうかがえる。
在タイの日本人にとっても、中東情勢のエスカレーションが「遠い国の戦争」ではなく、タイに住む人々の命に直結する問題であることを示す事案だ。タイ政府の今後の対応と3人の無事が注目される。
