パタヤ近郊のバーンラムン地区で2026年3月28日夜、60歳の女性がフェスティバル会場横の道路上で9ミリ拳銃を使い、29歳の女性に発砲した。銃弾は腹部に命中し被害者の出血は多く危篤状態となった。また流れ弾が37歳の別の女性の左足首に当たり軽傷を負わせた。
容疑者の女性は警察の調べに「1年以上にわたってSNSで中傷投稿を繰り返されてきた。もう我慢できなかった」と供述した。被疑者と被害者の間の具体的な関係や、SNSでの中傷の内容については詳細が明らかにされていない。
事件は「パタヤ・ミュージックフェスティバル2026」が開催されていた会場の近くで発生したため、当時フェスティバルに来ていた多数の観光客がパニックになって逃げ惑った。観光客が多く集まるリゾートエリアでの銃撃事件は、安全への懸念を高めた。
タイでは民間人の銃器保有率が高く(公式登録だけで人口1000人あたり約90丁前後)、SNS上のトラブルやDV・近隣問題が銃撃事件に発展するケースが繰り返し起きている。2023〜2026年の間に「SNSでの誹謗中傷が動機」として申告された銃撃・暴力事件は全国で年間数十件報告されている。
「デジタル名誉毀損」は2007年のコンピュータ犯罪法(CAA)改正で刑事罰の対象となっており、被疑者は被害者ではなく警察・弁護士を通じた法的手段で対応する選択肢があった。今回の事件は「法的手段を知らなかった」あるいは「法的解決への信頼がなかった」ことも背景にある可能性がある。
