ナコンパトム県のペッチカセーム道路の拡幅工事区間で3月26日未明、3人家族が乗った乗用車が工事用のガードレールに正面から衝突し、家族全員が死亡した。遺族は「工事区間に警告灯がなかった」と訴えている。
事故はサームポーン郡内の夜間工事区間で発生した。ペッチカセーム道路はバンコクと南部を結ぶ幹線道路で、夜間も多くの車両が往来する。拡幅工事のため一部区間で車線が狭まっており、工事用ガードレールが道路に設置されていた。夜間の視認性が悪い状況で、車はガードレールに気づかないまま衝突したとみられる。父親、母親、子どもの3人が即死だった。
事故直後に遺族が現場に駆けつけ、「工事区間には電光掲示板も警告灯もなかった。前方に障害物があることを示す表示が全くない場所で事故が起きた」と記者に語った。工事現場の安全基準の不備が問われている。
タイでは道路工事区間での夜間事故が毎年多発している。工事請負業者は法令上、夜間工事区間に反射板・警告灯・誘導員の配置を義務づけられているが、コスト削減のために省略されるケースが後を絶たない。特に地方の工事現場では監視が行き届かず、基準が徹底されないことが多い。
ペッチカセーム道路は南部への主要ルートで、バンコクから約30〜60分の範囲に長期的な工事区間が複数ある。夜間長距離移動が多い南部からの帰省・配送トラックが多く通行しており、工事区間の安全対策の徹底が繰り返し課題として指摘されてきた。