アーントーン県の物価委員会が、県内の石油会社を燃料価格の不当な上乗せで刑事告発した。許可されていた輸送費の上乗せはリッターあたりわずか0.16バーツだったが、実際にはリッターあたり10バーツもの上乗せが行われていたことが判明した。
県商務局のシカーン・フアンフン局長が3月27日、ムアンアーントーン署に告訴状を提出した。根拠となったのは物品・サービス価格法(2542年版)の29条と41条で、不当に高い価格での販売を禁じた規定だ。違反した場合、最大7年の懲役、14万バーツ以下の罰金、またはその両方が科される。
告発に至るまでの経緯はこうだ。同日午前10時に開かれた県物価委員会の会議で、県知事を含む委員がアーントーン県内の燃料販売状況を精査した。その結果、特定の石油会社がリッターあたり0.16バーツしか認められていない輸送コストの上乗せを大幅に超え、10バーツもの上乗せをしていたことが確認された。委員会は全会一致で刑事告発を決定した。
燃料危機のなか、価格つり上げに対する当局の姿勢が一段と厳しくなっている。アヌティン首相は先の76知事緊急会議で「国民の苦しみの上で利益を得る者には厳罰を」と指示しており、今回の告発はその方針を具体化した形だ。
リッター10バーツの不正上乗せは、現在のディーゼル価格38.94バーツに対して約25%に相当する。燃料不足や品薄に乗じた価格操作が各地で疑われるなか、同様の摘発が今後も続く可能性がある。