3月26日のタイ金市場は、前日の激しい乱高下から落ち着きを取り戻した。タイ金商協会が午前9時5分に発表した第1回の価格は、金地金(バーツ重量あたり15.2グラム)の買取7万100バーツ、売出7万300バーツ。金製品(純度96.5%)の買取6万8,705バーツ、売出7万1,100バーツで、前日3月25日の最終値から200バーツ下落した。
前日の3月25日は、下落が続いていた金価格が急反転して一日で2,500バーツ上昇するという大幅な乱高下があった。3月26日の200バーツ安は、前日の急騰からのわずかな揺り戻しと見ることができる。市場関係者は「依然として高水準で、方向性の定まらない展開が続いている」と分析している。
国際市場では、金のスポット価格が1オンスあたり4,530ドル前後で推移した。中東紛争の長期化とドル安への懸念が根強く、金は「安全資産」としての需要が続いている。歴史的に金はドルが弱含む時に上昇しやすく、また地政学的リスクが高まる局面では投資資金が流入する傾向がある。
タイバーツ換算での価格を動かすもう一つの要因はバーツの為替レートだ。ドル建ての金価格が変わらなくても、バーツがドルに対して安くなれば国内価格は上昇する。2026年3月はタイでの燃料危機と経常収支の悪化観測からバーツに下落圧力がかかっており、これも国内金価格の高止まりに寄与している。
タイでは金は銀行預金と並ぶ「庶民の投資先」だ。価格が大きく動く局面では、金店の窓口に売却や買い増しを検討する人々が列を作ることもある。今回のような乱高下は短期的な利益を狙った投機的な売買を活発化させる一方、長期保有目的の購入者には安値での買い場を提供することもある。