アヌティン首相は3月25日、4月のソンクラン(タイ正月)連休に向けて「国民が帰省のための燃料を確保できるようにする」と明言した。燃料備蓄業者への取り締まりを強化する姿勢を改めて示した。
首相は「国が困難な状況にある中で、不正を行う者がいるとは思いもしなかった」と述べ、燃料の不正備蓄や転売に対する怒りをにじませた。クリーンオイルの備蓄倉庫の価格が製油所の出荷価格を上回らないよう監視を指示し、違反者は厳しく処罰すると警告した。
ソンクラン連休(4月13〜15日)はタイ最大の帰省シーズンだ。バンコクから地方への長距離移動が集中し、燃料需要が年間のピークを迎える。政府はすでに高速道路とモーターウェイの無料開放を発表しており、交通コストの軽減策を進めている。
一方で、現場の状況は依然として厳しい。国会議員からは「国境付近のスタンドで7〜8時間並んでもディーゼルが入手できない一方、燃料タンクローリーはラオスに向かっている」という指摘が出ている。首相の「燃料確保」宣言と地方の現実との間には大きな乖離がある。
首相は「経済チームを信頼している。この危機を乗り越えられると確信している」と自信を示したが、ソンクランまで残り3週間を切った今、具体的な供給改善策がどこまで実行されるかが問われている。