商務省は、2026年の最初の2カ月でタイの貿易赤字が2000億バーツ(約6800億円)を超えたと発表した。原油高による燃料輸入の急増が主因だ。
輸出は9.9%増と20カ月連続で成長しているものの、輸入がそれを大幅に上回っている。特にエネルギー関連の輸入額が急膨張し、貿易収支を赤字に押し下げた。
貿易赤字の拡大はバーツ安の一因でもある。外貨が燃料輸入で流出するため、バーツの売り圧力が強まる。バーツは開戦以来8%下落しており、貿易赤字→バーツ安→輸入品値上がり→貿易赤字拡大、という悪循環に入りかねない。
日本も2022年に円安と原油高で貿易赤字が過去最大の約20兆円に膨らんだ経験がある。タイの2カ月で2000億バーツは年間換算で約1.2兆バーツ(約4兆円)のペースで、GDPの約7%に相当する深刻な数字だ。
商務省は輸出目標の見直しを検討しているが、原油価格が下がらない限り赤字構造は改善しない。FTA交渉の加速もこの文脈で理解できる。