タイ南部チュンポーン県Sawi郡Nasak町のカオノーイ五差路カオタル方面の脇道で2026年5月23日昼12時8分、労働者輸送用のキャブピックアップ(緑色、ナンバー「บถ 9280 チュンポーン」)と箱型ピックアップ(ナンバー「3 ฒส 6509 バンコク」)が正面衝突する大事故が発生、死者6人(うち2歳児1人含む)+負傷者3人の計9人が被害を受けた。同県では5月21日にもアジアハイウェイ41号で6輪トラックが検問所前で4台に連鎖追突する事故が起き死者1人を出したばかりで、わずか2日で県内2件目の重大事故となった。緑色キャブピックアップは脇の草むらに横転、箱型ピックアップはフロントが大破した状態で発見された。救急隊と警察が現場対応に当たった。
五差路の正面衝突
事故現場は、チュンポーン県スウィー郡ナーサック町のカオノーイ(เขาน้อย)五差路、カオタル(เขาทะลุ)方面につながる脇道(ถนนเส้นรอง、副幹線)。複数の道路が交差する複雑な地形で、ドライバーの判断が瞬時に求められる場所。
5月23日12時8分、救急隊が「ピックアップとピックアップが衝突、複数の死傷者あり」の通報を受けて現場へ急行した。現場到着時、緑色のキャブピックアップ(ナンバー「บถ 9280 チュンポーン」)が道路脇の草むらに横転し、箱型ピックアップ(ナンバー「3 ฒส 6509 バンコク」)はフロント部分が押し潰された状態で道路上に停止していた。両車両の損傷の激しさから、相当の速度で正面衝突したとみられる。
死者6人のうち2歳児1人
事故での死傷者は計9人。
死傷の内訳は、死者が6人で、そのうち最年少は2歳の幼児。負傷者は3人で、近隣の病院に緊急搬送された。
緑色キャブピックアップは「労働者輸送車両」とされ、複数人が荷台後部や座席に同乗していた可能性が高い。タイの地方労働者輸送は、登録ナンバープレートの種類「บถ」(บรรทุก、輸送・運搬)が示す通り、業務用車両として登録されているが、座席数を超える人数の搭乗が日常的に行われる実態がある。
2歳児が同乗していたことから、家族または知人グループでの長距離移動だった可能性も考えられるが、警察の事情聴取で詳細が明らかになる予定。
チュンポーン県で連続する重大事故
チュンポーン県では5月21日にもアジアハイウェイ41号で6輪トラックが警察ハイウェイ検問所前で減速していた車4台に連鎖追突、死者1人+負傷者多数(ヤクルト配達員女性が重傷)+雄牛が荷台から飛び降りる珍事の事故が起きたばかり。
2日連続のチュンポーン重大事故は、同県の幹線道路・脇道の交通安全管理が問われる事態。アジアハイウェイ41号(タイ南部縦断幹線)と地方幹線・脇道の交差点・五差路は、観光地のホアヒン・チュンポーン・スラタニ・プーケットへの物流ルート上にあり、トラック・観光バス・乗用車・労働者輸送車両の交差が頻発する。
タイ警察ハイウェイ部隊が公表する事故統計でも、チュンポーン県は事故発生件数・死亡者数で南部上位に位置する。雨季(5-10月)の路面湿気とドライバー疲労の組み合わせで、事故リスクが特に高まる季節に入っている。
タイのピックアップ事故の実態
タイのピックアップ(タイ語でรถกระบะ、ロット・カバ)は、自家用車・業務用車・労働者輸送・配送車両など多目的に使われる。
人気車種として、トヨタHilux Revo、フォードRanger、いすゞD-Max、三菱Triton、マツダBT-50、フォードRanger Raptor、日産Navaraが挙げられる。タイ国内のピックアップ販売台数は年間20-25万台で、新車販売の3分の1近くを占める。
ピックアップ事故の典型的なリスクとして、荷台に人を乗せる事故時の重傷化、長距離疲労運転による居眠り、雨季の路面スリップ、過積載によるブレーキ性能低下、夜間の対向車線はみ出しがある。本件は昼12時の発生で居眠り運転よりも判断ミス・速度超過・道路状況の組み合わせが原因と推測される。
五差路の事故リスクの特殊性
五差路(ห้าแยก、Five-way junction)は、5方向から道路が交差する複雑な交差点で、タイの地方都市・農村部で散見される地形。
通常の四差路(十字路)と比べた五差路のリスクとして、視界の制限(5方向すべての見通しが難しい)、進入車両の優先順位の混乱、信号機がない場所が多い(地方は手信号・標識のみ)、観光地・地方都市の住宅地に多く設置がある。
カオノーイ五差路もスウィー郡内の地方道路の交差点で、信号機の有無や標識の状態が事故誘発要因になった可能性がある。警察の現場検証で交差点設備の状況が改めて点検される必要がある。
続報
被害者9人の身元、緑色キャブピックアップの乗車人数、両運転手の状況、事故原因(速度超過・脇見運転・整備不良など)の最終確定、家族への補償交渉、チュンポーン県警察の交差点安全対策議論などは今後の続報で明らかになる見通し。






