タイ・パタヤ特別刑務所で武器・爆発物関連事件の被告として勾留中だった中国国籍のミンチェン・サン氏(31)が、5月11日に痙攣と意識喪失で病院に緊急搬送された件で、刑務所側は5月18日、本人が危機を脱したものの引き続き入院中であると明らかにした。退院後はパタヤ刑務所に戻す方針で、入院中は刑務局と警察が24時間態勢で監視を続けている。
経緯はこうだ。5月11日、サン氏はパタヤ特別刑務所に収容された当日の17時30分ごろ、房内で痙攣を起こして意識を失った。バンラムンのパタヤ・パタムクーン病院に救急搬送され、同日21時にICU(集中治療室)へ移されている。刑務所側がメタンフェタミンと大麻について体内検査をしたところ、いずれも陰性。検体は医療科学センターに送られて精密検査が続いている。
医師の初期所見は「持病薬の過剰摂取の疑い」だったといい、経鼻胃管で胃洗浄が行われた。事件性のある薬物が出ていないということは、本人が常用していた薬を多めに飲んだ可能性が高い、という見立てだろう。ただ、それが意図的なものだったのか、たまたまだったのかは、現時点では明らかになっていない。
引っかかるのは、刑務所に入った当日のうちに、このタイミングで体に異変が起きたという点だ。事件の中身については、武器と爆発物に関わる罪状であること以外は捜査中で詳細が出ていない。ただ「外国人被告が収容初日に倒れ、危篤入りした」という事実だけでも、扱いの神経質さが伝わってくる。回復を待って刑務所に戻すという方針からは、ともかく裁判の入り口まで連れていくぞ、という当局の姿勢が透けて見える。


