クラビー県の郡長が、覚せい剤399錠所持で勾留中の男性に婚姻届を受理する手続きを行ったことがSNSで話題になった。男性の交際相手の女性が「刑期を待って一緒に生きていく」と語り、二人の絆の強さが注目を集めた。
男性は麻薬取締法違反で勾留中の身だ。タイでは勾留中でも法的手続きを経れば婚姻届を受理できる場合があり、今回の郡長はこれを適法に処理したとされる。郡長は「婚姻は本人同士の意思に基づく法的権利であり、勾留中であっても禁止する法律はない」と説明した。
女性は「彼が出所するのを待ちながら正式な夫婦として生きていきたい」と語った。勾留中のパートナーとの婚姻・面会・連帯という話は、タイ国内でもSNSで定期的にバズるテーマの一つだ。「愛情の深さ」として感動を呼ぶ声と「麻薬犯罪者との結婚」への批判の声が交差した。
タイの麻薬取締政策は2021〜2023年の大麻合法化の試みとその後の見直し、ヤーバー(メタンフェタミン)の取り締まり強化と社会復帰プログラムの拡充が混在する複雑な状況にある。399錠という所持量は「使用目的」か「販売目的」かを量刑判断の境界とする捜査上の重要な数字で、販売目的と認定されれば重罰となる。
タイでは勾留・受刑中のパートナーをサポートし続ける家族の存在が重要な社会的支えとなっている。受刑者更生プログラムにおいても、家族とのつながりの維持が再犯防止に効果的とされており、矯正局は面会制度の充実を推進している。