【続報】タイ・パトゥムターニー県のタンヤブリ刑務所から職業訓練中に逃走した受刑者セクサン氏(37)が、5月8日午後9時50分頃、チョンブリ県内で身柄を確保された。残り刑期23日でわざわざ逃げた動機は「家族問題」で、姿を消した妻を探しに行ったとされる。プレッシャーに耐えきれず親族を通じて自首を申し出た形だ。
チョンブリ県内で身柄確保、親族経由で自首を申し出る
タンヤブリ刑務所のピタックポン所長は、矯正局・第1警察管区・タンヤブリ警察署・チョンブリ警察署と合同で、逃走経路上のポイントと親族宅周辺を包囲した。セクサン氏は包囲網の圧力に耐えきれず、親族に「タンヤブリ刑務所の職員と連絡を取り自首したい」と申し出てきた。確保時刻は8日午後9時50分頃、チョンブリ県内の道路沿いで身柄が押さえられた。
動機は「家族問題」、姿を消した妻を探すため逃走
逃走動機について、セクサン氏は「家族問題を片付けるためだった」と供述している。前日の関連報道では、父親が「息子は妻が家を出て行方不明になり、その問題を放置できずに逃走した可能性が高い」と話していた。残り刑期23日という出所間際のタイミングで逃走した不可解な選択は、家族崩壊の状況を一刻でも早く確認したいという衝動と矛盾しなかった形だ。
矯正局の捜査体制、職業訓練制度の運用見直しが課題
矯正局は今回の事件を受けてすでに真相究明委員会を設置しており、刑務所外で職業訓練に出された受刑者の監視体制について検討を進めている。職業訓練中の受刑者は出所準備として塀の外で就労体験させる仕組みだが、今回はその枠を悪用した形で逃走した。今後、職業訓練対象者の選定基準、家庭事情を抱える受刑者への配慮、現場での監視員配置などが見直される見通しだ。
出所準備期の支援不足、社会復帰直前の心理的負担
刑期残わずか数週間という時期は、本来であれば社会復帰の目前で安定期にあたる。しかし家族の崩壊や住居の喪失といった「外」の問題に直面した受刑者にとっては、塀の中にいることでむしろ何もできない苛立ちが強まる。タイの矯正制度では出所前カウンセリングや家族との面会機会も限定的で、こうした事案は今後も繰り返される可能性がある。受刑者本人と家族双方への支援設計が問われる。