シーサケート県クカン郡で4月5日に発生した、徴兵くじ会場前での銃撃事件の続報だ。警察は4月6日、容疑者2人の身柄を確保した。
逮捕されたのはナヤピチョン容疑者(22歳、通称「ビック」)と別の19歳の男だ。2人は銃撃前の口論で被害者グループと関わりがあったとされる。被害者の友人が先に一方の容疑者に危害を加え、報復として銃撃が行われたと供述した。「先に暴力を受けた」という言い訳は容疑者の弁護側が使いやすい主張だが、公共の徴兵くじ会場での銃撃は正当防衛の範囲をはるかに超える。
事件の背景には、南部や東北部の農村部における若者間の対立文化がある。ソンクラーン期間や公的行事でのトラブルが刃傷沙汰・銃撃事件に発展するケースが毎年繰り返される。今回は徴兵くじという国家的な行事の場での銃撃で、社会的に大きな衝撃を与えた。
シーサケート県は東北部タイの農業県で、毎年4月に県内各郡で徴兵くじ(เกณฑ์ทหาร)が実施される。男性が21歳になる年に抽選で兵役の有無が決まる制度で、多くの若者が地元に帰省して手続きに参加する。会場は通常、郡役所や広場で開催され、家族連れで賑わう。この場での銃撃は「聖域」への侵犯として強く批判された。
