スワンナプーム空港で2026年4月5日、台湾国籍の2人がサイ(rhinoceros horn)の角計12kgを、樹皮と樹脂で偽装して持ち込もうとした密輸未遂事件で逮捕された。天然資源・環境大臣は調査チームを称え、国際的な密輸ルートの徹底解明を命じた。
逮捕の経緯
4月5日、スワンナプーム空港の合同税関・検疫・出入国管理チーム(C.I.Q.)が特殊な偽装に気づいた。検査チームが持ち込みスーツケースをX線スキャンしたところ、不自然な形状が検出された。
スーツケースを開けると、4本に分割されたサイの角(計5ピース、包装込み12.77kg)が発見された。密輸者は角を木の皮で包み、さらに樹脂のような素材で成形・コーティングして、一見すると単なる木製の装飾品に見えるよう偽装していた。新手口の偽装として当局が注目した。
サイの角の価値と用途
サイの角は象牙と同様に野生動物取引で最も価値が高い品目の一つだ。東アジア(特に中国・ベトナム)では漢方薬の原料や高級民間療法として需要がある。国際市場での価格はkg当たり数百万円に達することもある。
CITESのリスト1(商業取引全面禁止)対象種であり、生息国・中継国・消費国のすべてで取引・所持が厳しく規制されている。
タイの野生動物密輸対策
タイは野生動物取引の重要な中継地として過去に批判を受けてきた。2019年以降、法整備と執行体制の強化が進み、空港・港での専門検査チームによる摘発が増えている。
天然資源大臣スチャート氏は「この摘発チームを称え、迅速な国際ルートの調査と、供給元・最終目的地の両国との連携を急ぐよう指示した」と発表した。国際刑事警察機構(インターポール)やCITES事務局との情報共有も進められる見通しだ。
逮捕された2人の処分
台湾国籍の2人は野生動物取引関連の法律(WARPA)と税関法に基づいて起訴された。タイでのサイの角密輸に対する量刑は最大禁固4年と高額の罰金が適用される可能性がある。今後の裁判の行方が注目された。