ラノーン県で薬物の幻覚状態の男がバックパックにヤーバー(覚醒剤)1万錠を背負ったままバイクで警察署に乗り込み、暴れた末に逮捕された。さらに供述から父親とミャンマー人の運び屋も芋づる式に逮捕される展開となった。
事件は5日、ラノーン県カペー署の敷地内で起きた。男はバイクで署内に侵入し「誰かに荷物を受け取りに来るよう言われた」と意味不明な発言をしながら暴れ始めた。署員がさすまたで制圧し身柄を確保したところ、男のバックパックから5束にまとめられたヤーバー1万錠が発見された。
署員が優しく話しかけると男は落ち着きを取り戻し、薬物の入手経路を供述。捜査はその日のうちに父親の逮捕に発展した。父親はヤーバーを若者に1錠50バーツで小売りする販売網を構築しており、ミャンマー人のバイク便配達員が父親に薬物を届ける役割を担っていた。
「幻覚状態で自ら警察署に突入」というのは犯罪者としては最悪の判断だが、結果的に薬物販売組織が一網打尽にされた。ラノーン県はミャンマー国境に近く、薬物の密輸ルートとして知られている。
タイでは薬物犯罪が深刻な社会問題であり、ヤーバーは特に地方部の若者に蔓延している。1錠50バーツ(約240円)という低価格が普及の一因とされる。