トラン県ナーヨーン郡の寺院で、74歳の住職が夏季出家プログラムに参加中の12歳の少年僧(サーマネーン)2人に暴行を加えていたことが発覚した。保護者が警察に被害届を出し、事件化している。
寺院では15人の少年が夏季出家に参加していた。住職は出家に際して集まったお布施の金の分配をめぐって少年僧と口論になり、2人に手を上げたとされる。住職は「金は退出時に分ける」と主張し、少年僧が返還を求めたことに激怒したという。
暴行を受けなかった他の少年僧も、住職から激しい罵声を浴びせられ、泣きながら震えていたと報告されている。一連の様子はカメラに記録されていた。被害に遭った少年僧の保護者2人が警察に通報し、住職の刑事責任を追及する姿勢を示している。
タイでは毎年4月の夏休みに、少年が短期間の出家を経験する「夏季出家」が伝統行事として広く行われている。仏教の教えや規律を学ぶ機会であると同時に、出家した少年に対しお布施が集まる慣習がある。
子どもを預かる宗教施設での暴力という点で、寺院の監督体制のあり方が問われる事態だ。出家は親が子どもに徳を積ませるために送り出す神聖な行為とされているだけに、保護者の衝撃は大きい。