ドンムアン空港で2026年4月3日未明、台湾人2人が保護動物の密輸未遂で逮捕された。野生動物取締班、環境犯罪警察、空港当局、航空会社のスタッフが合同でオペレーションを実施した。
逮捕の詳細
逮捕は4月3日午前3時45分ごろ、合同作戦によって行われた。空港のチェックポイントで野生動物担当職員が不審な手荷物を察知し、環境犯罪警察と空港当局と連携して対応した。
台湾人2人は動物を手荷物に隠して持ち出そうとしたとされる。密輸しようとした動物の種類や数については、逮捕時の発表では詳細が明らかにされていなかったが、タイの野生動物保護法(WARPA)に違反する保護種が含まれていた。
逮捕後、2人は起訴のためタイ当局に引き渡された。野生動物の違法取引は国際的に厳しく規制されており、タイ当局は近年、摘発・訴追に力を入れている。
タイにおける野生動物密輸の実態
タイは東南アジアにおける野生動物取引の主要な中継点として長年問題視されてきた。バンコクの空港や市場を経由して、希少な爬虫類・鳥類・哺乳類が国際的な密輸ネットワークを通じて取引される。
2015年以降、タイ政府はCITES(ワシントン条約)の締約国として法整備を強化し、国際協力による摘発活動を進めてきた。環境犯罪警察の設立や空港での専門チェックの強化が功を奏し、摘発件数は増加傾向にある。
空港での発見手法
空港での野生動物密輸の検知には、X線スキャナー、麻薬探知犬の転用、経験豊富な動物専門家による視認確認が組み合わされる。密輸者は動物を薬で眠らせてスーツケースに入れる、プラスチック容器に詰める、衣服に紛れ込ませるなど様々な手口を使う。
今回はドンムアン空港(バンコク北部の格安航空機利用が多い空港)での摘発だった。ドンムアン空港は格安航空会社が多く利用し、旅客数も多いため密輸のリスクが高い場所の一つだ。
国際的な野生動物取引の規制
野生動物の違法取引は年間数十億ドルの規模とされ、麻薬・武器に次ぐ規模の違法ビジネスとも言われる。タイへの観光客や経由旅客が動物を「お土産」として持ち出そうとするケースから、組織的な密輸まで形態は様々だ。
タイの罰則は最高禁固4年または罰金4万バーツとされているが、近年は量刑の引き上げと厳格な執行が進んでいる。今回の台湾人2人の事件でも、タイ法廷での起訴と有罪判決が見込まれた。