カラシン県バーンノーンティアン集落で3月30日夜、祝福の儀式(พิธีขึ้นบ้านใหม่)の最中に男が交際相手の女性と隣人の2人を刃物で刺殺する事件が起きた。事前のトラブルや口論は一切なく、加害者の体内から薬物や精神疾患の兆候も確認されなかった。
タイの農村部では、新築祝いや回復祈願の際に僧侶を招いて祝福の儀式を行うのが習慣だ。コミュニティの住民が集まり、食事や酒を共にする場でもある。
事件当夜も集落の住民が集まって儀式を行っていた。男は普段通りの様子で参加していたが、突然刃物を取り出して交際相手の女性を刺し、止めに入った隣人も殺害した。動機は不明のままだ。
タイでは近年、明確な動機なく突然暴力に及ぶ事件が社会問題化している。2022年のノンブアランプー県の保育園銃乱射事件(36人死亡)を契機に、精神的なケアや銃規制の議論が活発化したが、根本的な対策は進んでいない。
カラシン県の事件は規模こそ小さいが、「前兆のない凶行」という点で社会に衝撃を与えている。