アヌティン首相は3月23日、午前中に予定されていた世界水の日式典(ノンタブリー県)とターオスラナーリー記念式典(ナコーンラーチャシーマー県)への出席をすべて取りやめ、午前10時30分にタイニヤット(首相府・タイクーファー館)に入った。
首相は世界水の日式典をパラードン首相府付大臣に、ターオスラナーリー式典をサビダー文化大臣にそれぞれ代理を委ね、自らは中東情勢対策本部(ศบก.)の会議に臨んだ。
会議では石油備蓄の配分状況と、地方のスタンドへの供給が追いついていない問題が議題となった。首相が就任わずか4日で全予定を取り消して燃料危機に対応したことは、事態の深刻さを物語っている。
日本では2011年の東日本大震災後に菅直人首相が「全大臣出席の緊急閣議」を頻繁に開いたが、エネルギー危機で首相が公務を全てキャンセルする事態はタイでも異例だ。アヌティン首相は内務大臣も兼務しており、地方のインフラ・物流問題に直接権限を持つ立場にある。
一方、野党のプラチャーチョン党や元財務大臣カーン氏からは「備蓄があるはずなのになぜ届かないのか」との追及が強まっており、25日には国会で燃料危機に関する緊急動議が予定されている。首相は政権発足直後から燃料問題で攻勢にさらされる構図だ。