マイクロソフトは2026年3月19日、タイのアヌティン・チャーンウィラクン首相の新内閣発足日に、タイに10億ドル(約330億バーツ)の投資を行う計画を公表した。主な投資内容はデータセンターの拡張、AIクラウドサービスの整備、タイ人向けデジタルスキルトレーニングプログラムの提供だ。
マイクロソフトのアジア太平洋地域担当担当役員が首相と会談して覚書を締結した。投資計画の詳細として、バンコク近郊またはイースタン経済回廊(EEC)地区へのデータセンター新設または増強が含まれる。政府デジタルサービスのクラウド移行支援と、10万人規模のAIスキル育成プログラムも発表された。
タイ政府は「AIハブ・ASEAN」を国家戦略として掲げており、データセンターとAI人材の集積を誘致することで製造業中心の経済から知識集約産業への転換を目指している。EECは半導体・ロボット・医療・航空などのハイテク産業誘致の重点地区で、外国IT企業への法人税優遇・用地取得優遇が提供されている。
東南アジアのクラウドデータセンター競争は激化しており、アマゾン(AWS)・グーグル・マイクロソフト・アリババが各国でデータセンター投資を表明している。シンガポールとインドネシアは先行していたが、タイは2023年以降に積極誘致に転じ、マイクロソフト・グーグルの相次ぐ投資表明が続いている。
日本のAI・データセンター関連企業にとっても、タイのデジタルインフラ整備は注目すべき動きだ。ASEAN全体のデジタル化が進む中で、タイが地域のデータ拠点として機能を強化すれば、日タイのデジタル産業連携の機会も広がる。