チャチューンサオ県のテプクナーコン通り沿いにある人気カラオケ店が、2026年3月27日夜、行政官と警察の合同査察を受けた。県知事チャップラオン・ニヨム氏の指示で実施されたこの査察で、規定の営業時間を超過して営業していた事実のほか、ラオス人とカンボジア人の女性従業員が不法就労と売春行為で摘発された。
査察の経緯
チャチューンサオ県知事チャップラオン・ニヨム氏の指示を受け、行政官と警察が合同チームを編成して店内に立ち入った。「夜11時以降も営業している」という情報に基づく査察だった。
現場で確認されたのは、ラオス・カンボジア国籍の女性従業員が客に酒席の相手をしながら、追加で「性的サービス」を提案していたことだ。適正な就労ビザを持たない外国人が風俗業的な業務を行っていたとして、不法就労と売春行為の疑いで複数人が身柄を拘束された。
店の経営者については、売春の場を提供した疑いと時間外営業の違反で調査が続いている。
カラオケ店の実態
タイのカラオケ店(คาราโอเกะ)は日本のカラオケとは業態が異なる場合がある。特にいわゆる「ルーム付きカラオケ」は、個室に「同席サービス(ホステス)」が付き、性的サービスの提供につながる風俗的業態であることが多い。こうした店舗は地方都市にも多く存在し、長年当局の管理が及びにくい業種の一つとされてきた。
タイの「性産業防止・抑圧法(1996年)」は売春を禁じているが、グレーゾーンの業態は形を変えながら続いている。
近隣国の出稼ぎ労働者
タイには近隣のラオス、ミャンマー、カンボジアからの出稼ぎ労働者が数百万人いる。農業や建設業、工場などの合法的な仕事のほか、就労ビザなしで非正規業態で働くケースも依然多い。雇用主側が外国人の不法就労を「見て見ぬふり」をしていたり、積極的に活用するケースもある。
タイ政府はMOU(覚書)を通じてラオス、ミャンマー、カンボジアとの間で合法的な労働者移動の制度を整えているが、手続きの煩雑さから非正規就労が絶えない。
チャチューンサオの位置
チャチューンサオはバンコクから車で1時間弱の東部に位置する。東部工業地帯(EEC)の外縁にあり、工場労働者や建設労働者が多く、娯楽需要が高い地域だ。地方都市ならではの取り締まり強度の低さが利用されてきた面もある。