タイ・パタヤ市ジョムティエン地区の日払いアパートで、50歳のアメリカ人男性が6階のバルコニーから逆さ吊りの状態で見つかり、死亡が確認された。地元英字メディアのThe Pattaya Newsが報じている。
通報があったのは5月18日午前1時ごろ。現場はジョムティエン第2ロード沿いの7階建ての日払いアパートで、向かいの通り側で友人たちと過ごしていた地元の若い男性「ノン・タエ」が異様な状況に気づき、近くにいたバイクタクシー運転手を介して警察に通報したという。
対応にあたったのはパタヤ市警察、指揮を取ったのはサイ・ジャイ・カムチュラ警察中佐。救護にはパタヤのサワン・ボリブーン・タムマサターン財団も入った。検視の結果、死後すでに3時間以上経過していたとみられている。男性の身元は判明しているが、家族とアメリカ大使館への連絡が済むまでは公表されないという。
引っかかるのは、現場の状況だ。荷物は旅行準備の途中といった様子でまとめられており、部屋自体はきれいに整っていた。揉み合いの痕も、金品が荒らされた様子もない。報じられたとおりの絵を素直に受け取ると、出発前の身支度をしている最中に何かが起きた、という構図に見える。
警察の現時点での見立ては「医学的な緊急事態の可能性」というところに留まっており、断定はしていない。法医解剖の結果を待つ段階だ。心臓発作や脳梗塞のような突発的な発作が、たまたまバルコニー際で起きてしまった、というシナリオは想像できる。とはいえ「6階のバルコニーから逆さに吊られた状態で見つかる」という最終形だけは、自然死というラベルから受け取る印象とはかなり距離がある。
ジョムティエンは、パタヤ中心部ほど派手ではないが、長く滞在する外国人や引退世代に愛されてきたエリアだ。日払いのアパートも多く、出入りの自由度が高い。そういう場所で、ひとりの旅行者が荷物を半分まとめたまま亡くなっていた。捜査の進展待ちではあるけれど、読み終わったあとに少しだけ静かな気持ちにさせられるニュースだった。


