タイ商務省国際貿易振興局が韓国の高級百貨店The Hyundaiと提携し、タイ産プレミアム果物のキャンペーン「Taste of Thailand: Land of Tropical Fruits」を展開している。マンゴ、マンゴスチン、ドリアンの3品が看板商品で、韓国市場でのプレミアム化を狙う。実施期間は2026年4月24日から5月21日、13店舗のスーパーマーケットで展開中だ。
タイ商務省がThe Hyundaiとタイ果物プロモ、4/24-5/21
国際貿易振興局のスナンタ局長は5月9日、タイ商務省が進めるタイ果物の海外プレミアム化戦略について明らかにした。スパチー副首相兼商務大臣の指示を受け、海外駐在の通商担当官に対しタイ果物輸出の主要ターゲット国でキャンペーンを強化するよう命じた。今回の韓国展開は、季節物の旬の果物を最大の販売機会で売り切るための重点施策の一つだ。
マンゴ・マンゴスチン・ドリアンの3品、韓国でプレミアム位置付け
主役商品は、ナムドックマイ種とマハチャノック種のマンゴ、マンゴスチン、ドリアンの3カテゴリー。いずれも韓国市場で潜在力が高い果物として評価されており、特にマンゴはアジア圏のプレミアムフルーツとして既に固定客が付いている。スナンタ局長によると、「韓国の消費者は品質、規格、味のいずれの面でも高評価を示しており、タイ産フルーツをプレミアム商品として位置づけることに成功している」という。
The Hyundai 13店舗で展開、韓国消費者の反応良好
キャンペーンは The Hyundai 系列のスーパーマーケット13店舗で実施された。韓国側のチームと連携した試食販売、特設コーナーの設置、店頭プロモーションを組み合わせ、買い物客がタイ果物を直接体験できる導線を作った。タイ商務省は「タイの『熱帯フルーツの国』というブランドイメージを強化できた」と総括しており、季節終了後も継続的なプレミアム位置付けを目指す。
タイ果物の海外戦略と日本市場、観光・農業政策の連動
タイの果物輸出は中国、香港、日本、韓国、シンガポール、ベトナムなどが主要市場で、特に中国とのドリアン取引はタイ農業の主要収益源だ。一方で米中貿易摩擦の影響を受けやすく、商務省は中国一辺倒のリスクを下げるため韓国・日本市場でのプレミアム化を加速させている。日本のスーパーでもタイ産マンゴーは旬の時期に並ぶが、韓国のプレミアム位置取りが成功すれば日本市場での価格交渉力にも波及する。在タイ日本人駐在員にとっては、日系企業がタイ果物の輸出ロジスティクスや小売卸に関わる場面で参考になる動きだ。