タイ防災局(DDPM)が5月8日、北部・東北部・南部の29県に対し鉄砲水と洪水への警戒を呼びかけた。中国大陸から南下する寒気団と、海から流れ込む湿った空気が重なり、5月8日から10日の3日間にかけて広範囲で大雨が予想されている。河川沿いや低地、観光地の山道などでは24時間体制の監視が始まった。
防災局が29県に洪水警戒、5月8〜10日の3日間
防災・災害軽減局のティーラパット長官が8日に明らかにした。中央防災司令部が前日のウォールーム会議を経て発令したもので、寒気団南下と湿気流入による不安定な気圧配置が原因とされる。北部・東北部・南部のいずれも降雨が強まる見込みで、鉄砲水、急流による土砂崩れ、市街地の浸水、河川氾濫などへの備えが呼びかけられた。
中国寒気団南下と湿った南風で大雨、3地域に集中
予想されるメカニズムは2つある。1つは中国大陸から東北部と南シナ海方面へ寒気団が下りてくる動き。もう1つは南風と東南風がタイ湾と南シナ海から湿った空気を運んでくる動きで、これらが重なるとタイ上空で大気が不安定化し、北部山岳地帯、コラート高原、半島部沿岸の各地で激しい雷雨と強風が発生しやすい。気象局も別途、暴風と豪雨を伝える警報6号を発出した。
在住者・旅行者は移動計画見直しを、過去の鉄砲水の記憶
タイの鉄砲水と土砂崩れは過去にもプーケット、チェンマイ、コラート方面で大規模被害を出してきた。2021年、2022年、2024年にはチェンマイのピン川氾濫やプーケット山間部の土砂崩れで日本人観光客が足止めされたケースもある。北部観光・東北部のクラフトビレッジ巡り・南部の島ホッピングを予定している駐在員家族や旅行者は、3日間の現地天気予報と道路情報をこまめに確認したい。グラブやタクシー手配が困難になる可能性もある。
川沿い・低地は待避準備、緊急連絡先1784を活用
防災局は河川沿いや低地、急斜面の麓に住む住民、農業従事者に対し、いつでも避難できる準備を進めるよう呼びかけている。災害発生時の緊急連絡は防災局のホットライン1784で24時間受付。バンコクなど中部での大雨時は冠水道路の通行を避け、地下駐車場の冠水にも注意が必要だ。日本語での情報源としては在タイ日本国大使館の領事メールが地域ごとの注意喚起を流すことがあるため、登録していない場合は早めに登録しておきたい。