(関連記事:タイ北部有名占い師がVIP予約で性的虐待3回、業を解く名目 32歳ビジネスマン告訴へ)
タイ・チェンマイ在住の32歳のビジネスマンAさんが2026年5月7日午後3時20分、有名占い師を中央捜査局(BKK)に正式に告発した。占い師が「業を解く(カルマを取り除く)」と称して密室に連れ込み性的暴行(口腔行為)を行ったとされる事件で、サイマイ財団のエカポップ・ルアンプラサート創設者と弁護士チームが同行支援。和解(示談)は完全に拒否し、法的措置を最後まで貫徹する方針。
5/7 中央捜査局に告発、和解拒否で最後まで
告発はチェンマイから上京したAさん(32)、サイマイ財団創設者のエカポップ氏、弁護士チームの3者体制で行われた。告発先は中央捜査局(BKK)で、占い師の容疑として性的暴行(強制わいせつ)、詐欺、カルマ商法による被害が複合的に立件される見込み。
Aさん側は記者会見で和解の意思は完全にないと明言。弁護士チームによる訴訟戦略は、刑事告発と並行して民事損害賠償も視野に入れる方針となっている。タイの強姦罪は親告罪型ではない非親告罪のため、被害者の和解意向に関係なく捜査が進行する。
チェンマイから慢性頭痛治療目的で訪問、占い師の密室誘導
被害者Aさんは長年慢性頭痛に苦しみ、タイの公立・私立病院の複数で治療を受けたが症状が改善しなかった。Aさんの母親がSNSで問題の占い師の動画を見つけ「カルマ起因の病気を治せる」と確信したことで、Aさんはチェンマイから占い師の事務所を訪問することを決めた。
占い師の事務所は大型の瞑想センター風の構造で、表向きは正当な宗教・霊的活動の拠点として運営されていた。Aさんは初回訪問時に占い師から「カルマが多い」と告げられ、特別な「業を解く儀式」のために密室に案内された経緯がある。
「業を解く」名目での性的暴行手口とSNS拡散
「業を解く儀式」と称して密室で行われたのは、占い師が被害者の生殖器を口で吸う行為。占い師はこれを「カルマを身体的に取り出す方法」と説明したとされる。被害者は事件後、強い精神的衝撃を受けて関係する複数のメディアと連絡を取り、サイマイ財団の介入で警察への告発に踏み切った。
事件はSNSで大きく拡散しており、占い師の事務所周辺のチェンマイの瞑想・宗教コミュニティでも動揺が広がっている。同種の被害がほかにも存在する可能性があり、警察は追加被害者の名乗り出を呼びかける。
タイの呪術ビジネスとカルマ商法、注意点
タイでは仏教信仰と並んで、独自の霊的ヒーリング・カルマ調整・呪術解除を提供する「占い師(モードゥー)」「霊媒師(コンプラオロイ)」が地方・都市の双方で活動している。多くは善意の精神的サポートを提供するが、一部に今回のような悪質な犯罪行為を伴う事例が散発する。
在タイ日本人駐在員や旅行者にとって、タイの呪術ビジネスは観光体験として興味深い側面もあるが、密室で個人的儀式を提案された場合は警戒が必要。慢性的な体調不良の治療は、医療機関での診察が原則であり、霊的解決策に頼る前に複数の医療意見を取ることが安全な選択となる。