タイの幼稚園で5歳の園児が電子タバコを購入している実態が明らかになった。元チュラロンコーン大学講師のアンヤマニー博士が7日に公表したデータによると、電子タバコの低年齢化がかつてない水準に達している。
問題の製品は「おもちゃポッド」と呼ばれ、タバコの匂いがしない。フルーツ味やチョコレート味で、ストラップで首から下げるデザインだ。見た目は完全に子供のおもちゃで、コレクション感覚で集める園児もいるという。
販売経路が衝撃的だ。保護者が電子タバコを自分の子供に渡し、その子が学校で同級生に売っている。買わない子は仲間外れにされ、見張り役を引き受けた子には無料で吸わせる。大人顔負けの「流通網」が幼稚園の中にできていた。
タイ健康増進財団が2025年に南部で実施した調査では、高校生の90%が「吸ったことがある」と回答。パッターニー県で特に深刻だという。問題が幼稚園児にまで広がっていることは「最も深刻な懸念」とされている。
教員250人以上が対策研修を受けたが、現場では体罰や退学処分に頼りがちなのが実情だ。新しい取り組みでは「断る力」を子供に教えることに重点を置く。博士は「幼いうちに教えることが心のワクチンになる」と語り、全国での効果測定を2026年6月に予定している。



